東京では福島第一原発の動向が注目されている。
BBCやCNN、NY Timesなど多くの海外メディアも原発の記事ばかり。
しかし、被災地の人々は、原発どころではない。
食糧、水、毛布、燃料が、全然足りていない。
しかも、雪が降るなか冷え込みも厳しく、夜には気温が氷点下にも達している。
NHKニュースでは佐藤・福島県知事が、援助物資が届かない窮状を必死に訴えていた。
このような過酷な状況は当初から指摘されているが、
地震から6日目の今日になっても、まるで改善されていない。
なぜか?
福島原発が支援の物理的アクセスを遮断しているのは、おそらく間違いない。
しかし、より問題なのは、人々の想像力が福島原発までで止まってしまっていることだ。
東京にいると福島が遠いような印象すら受けるが、被災者の多くは原発の先にいる。
福島原発から東京までを半径として同心円を書くと、以下のようになる。
参照:警察庁ウェブサイト「被害状況と警察措置」(2011年3月16日21時アクセス)
ここでは福島・宮城・岩手の三県だけに絞ったけれども、
福島の先の岩手、宮城の被害が、極めて大きいのである。
福島では東京以上の原発の恐怖に13万以上の人々が怯え、
岩手と宮城では27万人以上の被災者が寒さに凍えながら、
わずかな食糧を分け合い、凍えながら、命を繋いでいる。
茨城・栃木・山形・青森などにも2万人以上の被災者がいる。
ちなみに警察庁が確認している死者数は以下の通り。
岩手 1,482人
宮城 2,207人
福島 511人
東京では皆がマイクロシーベルト、ミリシーベルトという単位の増減に一喜一憂している。
そうして想像力が福島原発で止まってしまうことで、
気付かぬうちに、多くの被災者を見捨ててしまってはいないか。
今回の震災では自衛隊や多くの援助団体も支援に苦労しており、
残念ながら、普通の人々はしばらくボランティアに行くのも難しそうである。
とりあえず今できることは、忘れないうちに、精一杯の募金をしておくことだと思う。
2011年東北地方太平洋沖地震 > 募金、義援金 - Yahoo!カテゴリ
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