NHK教育(Eテレ)2013年5月4日「SWITCHインタビュー 達人達(たち)小山薫堂×佐藤可士和」
http://www4.nhk.or.jp/switch-int/

「もったいない」がモットーで貧乏性の小山と、そぎ落とす「整理」が信条の佐藤。
真逆のアプローチながら、日本を代表するトップクリエイターの二人が、
お互いの仕事場を訪ね合って、企画の極意を探り合う。

とても豪華で、刺激的なインタビューでした!

メモ書きは以下のとおり。
----------------------------------
▼小山薫堂のアプローチ

もったいないを、もったいなくする
e.g. 下鴨茶寮
最近、小山が経営を引き継いだ京都の老舗料亭。
客にもったいないものを聞くと、エアコンの室外機が庭に出てたとか、
あぁもったいないというポイントが指摘された。こういうのを一つ一つ改善していく。

自分流に変える、和える(あえる)
e.g. 料亭で一鉢を食べてすぐ一筆したためる企画 with 武田双雲

ものは捨てない
事務所も一見無駄に見える遊び心のあるもので雑然としている
その雑然とした偶然性のなかから企画が生み出される

企画のきっかけは奨学生のときの誕生日会。
まったく同じ誕生日で、親の仕事も美容師で一緒という同級生がいた。
どうやったら自分の誕生日会の方に来てくれるか?
そのために考え始めたのが、小山の企画の原点。


▼佐藤可士和のアプローチ

情報の「整理」というデザイン
徹底的にシンプルに。
マジックなどあまり使わない文房具は共有。個人で持たず、バックヤードに隠す。
几帳面な人しか採用しない

打ち合わせは手ぶら 
メモも取らない。一番大事なことだけ覚えて帰る。

e.g. セブンイレブンブランディングプロジェクト
当時はさきいかでも弁当でも文房具でも、マークや位置、デザインもバラバラ。
流通の競争に勝つために過剰なデザインになる
箱ティッシュなど家の中の雑貨はシンプルでよい 

整理はエンターテイメント
小3のときにガキ大将が物を整理してた オトナっぽくてかっこよかった


▼柳井正が語る佐藤可士和
自分たちの思いは、なかなか見えにくい。それを表現してくれた。
佐藤は本質をつかむ力が圧倒的に強い
きっちりしないと気が済まないあたりは似ている


▼企画のアプローチ
(佐藤可士和)
問診をしてあげる
経営者はすごいことを既に考えている
それを純化してみせてあげる

答えは相手の中にある by 佐藤
これは経営者には刺さりますね。by 小山

会長発注の多い佐藤
調整に追われずクリエイティブに専念するために、ジャッジをできる人としか仕事しない 
調整ばっかりでカオスになることを会社員時代にイヤというほど経験してきた

アイデアは化学反応 by 小山
摩擦があって爆発するもの
やりたい人がやるように体質を改善しあげて、その人が何かに気づく


e.g. 今治タオル by 佐藤
瀕死の重症で予算もない 縁もゆかりもない タオルのことを考えたこともなかった
すべてのファクターが遠かった

しかし、タオルを使ってみたらクオリティのよさにびっくりした

もともとあるものを磨く
品質が軸でブランディングできると考えた
水に沈むと5秒以内に沈むことを5秒ルールとして生産者自身が制限を課した
ブランド管理についても執行部が徹底してくれた

日本を世界にプレゼンテーションする仕事 cf. ユニクロ、今治

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://okneige.com/weblog/mt-tb.cgi/284

コメントする

このブログ記事について

このページは、okneigeが2013年5月 5日 17:07に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「内閣官房(2013)「2012年 海賊対処レポート」」です。

次のブログ記事は「(最近の)このブログについて」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。