長先生の単著。人間の安全保障の理論的側面については既に英文でも和文でもあるが、学界と実践を繋いだ入門書として最適の一冊。人間の安全保障の沿革についても、1994年のUNDP人間開発報告書から丁寧に追ってあり便利。第2章紛争違法化の歴史については必ずしも本書のテーマに完全に合致しているわけではないが、先生の代表的な研究分野の一つであり、人間の安全保障に関心を持つ学生や実務家にも是非読んでほしい部分。東日本大震災に関する記述で、とりわけ参考になったのは238-239ページのジェンダーに関する部分。生理用品配布に関する自治体の男性職員の話や、世帯ごと入居となったためにDV被害が発生しているというところ。
長 有紀枝(2012)『入門 人間の安全保障 - 恐怖・欠乏からの自由を求めて』
長先生の単著。人間の安全保障の理論的側面については既に英文でも和文でもあるが、学界と実践を繋いだ入門書として最適の一冊。人間の安全保障の沿革についても、1994年のUNDP人間開発報告書から丁寧に追ってあり便利。第2章紛争違法化の歴史については必ずしも本書のテーマに完全に合致しているわけではないが、先生の代表的な研究分野の一つであり、人間の安全保障に関心を持つ学生や実務家にも是非読んでほしい部分。東日本大震災に関する記述で、とりわけ参考になったのは238-239ページのジェンダーに関する部分。生理用品配布に関する自治体の男性職員の話や、世帯ごと入居となったためにDV被害が発生しているというところ。
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://okneige.com/weblog/mt-tb.cgi/265
コメントする